以下、大分合同新聞の記事です。[2011年05月25日 10:14]
別府原爆センター閉鎖へ 利用減、老朽化で 50年の歴史に幕を下ろす別府原爆センター=別府市小倉 別府市小倉の原爆被爆者別府温泉療養研究所(別府原爆センター、埴谷正法所長)が、利用者の減少などを理由に今月末で閉鎖することが24日、センターへの取材で分かった。運営する県原子爆弾被爆者対策協議会は、6月に開く理事会で今後の対応について正式に決める予定。 センターは、被爆者のための温泉療養施設。温泉を利用した被爆者の健康保持、増進を目的に1960年に国内で初めて開設。鉄筋コンクリート4階で、宿泊室(全26室)と温泉大浴場などがある。被爆者とその家族らを受け入れ、昨年までの約50年間で延べ87万人が利用した。ピークの80年代後半には年間約2万3千人が訪れていたが、被爆者の高齢化や被爆者を受け入れる温泉療養施設が広島、長崎でも整備され、利用客は年々減少。昨年の利用者は約6500人だった。 亡くなる人や別府までの移動が難しい人が増加。近隣の宿泊施設との競争もあり、近年は一般の希望者も利用できるようにして、てこ入れを図ったが利用者数は伸びなかった。 建物の老朽化で耐震工事の必要性にも迫られ、昨年秋から閉鎖を検討。5月初めまでに「センターとしての役目を終えた」と判断し、閉鎖を決めたという。 埴谷所長(79)は「別府を第二の故郷と言ってくれる被爆者の方もいたので、寂しい気持ちでいっぱいだが、センターの果たすべき役割は全うできたと思う」と話している。
by b8spa
| 2011-05-25 23:59
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